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月野村非常日誌

月野村非常日誌

志布志郷月野村事務扱所出張による西南戦争時の記録日誌です。

始めに日誌は、5月5日から7月3日まで、西郷軍(私学校軍)からの依頼が記されています。
内容は、戦傷病者送りなどの駕篭や馬の割り当てが連日のように記されており、5月下旬からは兵糧搬送用の馬の調達や、病院への食料(卵や梅干し等)の割り当て、農兵出兵依頼等も出てきます。

鹿児島にいた政府軍は、6月29日・30日の両日に鹿児島を出て、横川・加治木・高須(鹿屋)の三方面から都城に向かって攻めていきました。
都城が陥落したのは7月24日なので、この間が月野村を含む曽於の各地が戦場になっています。

日誌は7月4日から29日までは空白で、人々は山の中に隠れ潜んでいたといいます。そして日誌は7月30日から再び始まりますが、今度は政府軍による夫役などの達しで、8月17日まで記されています。文中には「人馬残らず差し出し候」とあり、非常に厳しい達しがなされたことが分かります。

このように非常日誌は、月野村の人々が西南戦争の戦禍に巻き込まれていく様子を伝える貴重な文書です。
縦25センチメートル、横15.5センチメートル、厚さ1.5センチメートル。
大隅郷土館で展示しています。

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